靴のケア・お手入れ靴磨き【スムースレザー編】*three generations*

●04シューズ(スムースレザー)のお手入れ方法●

①柔らかいブラシで全体をブラッシング

毛量が多くて柔らかな【馬毛ブラシ】が​おすすめです。
革についた砂やほこりを落とします。
タン(ベロ)や紐穴など普段は隠れている部分も丁寧にブラッシングします。

馬毛でブラッシング

②【革用汚れ落とし】で汚れを落とす

​革用クリーナーで靴全体の汚れを落とします。
汚れと一緒に革の色も多少落ちる事がありますので、色落ちがわかる白い布を使用し、靴の色味を全体的に見ながら行います。

●芯の入った硬い部分から

つま先やかかとなど、他より硬い部分には芯が入っています。
そこは芯のない部分よりも革がピンと張っていて、内側にも革などがあてられていてシミになりにくいそうです。
汚れ落としやクリームは芯のある部分からはじめていきましょう。

【先に芯のある場合】 靴の先⇒かかと⇒中心…など

【先に芯のない場合】かかと⇒中心⇒靴の先…など

靴の芯

当店では【ステインリムーバー】を使用しています。

写真のような綿生地の布切れを指に巻き、1.2滴(クロスに50円玉くらいに広がる程度)を浸みこませて全体を優しくまんべんなく拭きます。
汚れの具合にもよりますが、上記の方法で3回程を目安に行ってください。

ステインリムーバーで革靴の汚れ落とし

ステインリムーバーで革靴の汚れ落とし2

革の重なっている部分や、巻き上げの部分は汚れがたまりやすいので念入りに。​

革靴の色落ち

汚れと一緒に色も少し落ちていますが、これは染めている革では起こることなので大丈夫です。
擦りすぎると革を痛めてしまいますので、赤ちゃんの肌を撫でるように優しく拭き取りましょう。

③【革用保革クリーム】を塗っていく

汚れ落としで汚れを落とすと革がさっぱりした状態になります。
汚れと一緒に水分、油分も落ちた状態で、いわゆる革の”すっぴん”です。

ここから保革剤や補色を入れていきます。

靴クリーム デリケートクリーム シュークリームジャー

●革の乾燥がひどい場合はデリケートクリームをお試しください

購入してから長くお手入れのされていない靴はカサカサして革が乾燥しています。
ひどく乾燥している場合は砂漠の砂のような状態で、触れた油分や水分を思いきり吸ってしまい、シミになる可能性があります。
革の種類にもよりますが、当店では靴クリームを塗る前に【デリケートクリーム】で革にしっかりと水分と油分を補うようにしています。

当店で使用するのは【M.モウブレィ】のデリケートクリームです。
メインの成分が水、そしてラノリンという羊の油のクリームで、冬場に手に塗るリッチなハンドクリームのようなものです。

革の保湿に特化していて、ラノリンは革を柔らかくする効果があります。
薄く塗り乾燥させるとしっとりしなやかになって乾燥による割れやシミを防ぎます。

※デリケートクリームを塗った後は革に馴染むまで少し時間をおいてから別のクリームを塗ってください。

three generationsのスムースレザー使用モデルはすべてデリケートクリームが使用可能です。
他ブランドの靴に使用する場合は、タンニン染めなどの水気によって色抜けする革には使用しないようにしてください。
>>色落ちやシミになりやすいデリケートな革へは【アニリンカーフクリーム】がおすすめです。

ペネトレイトブラシ

靴クリームは布やブラシで塗っていきます。

当店では【ペネトレイトブラシ】を使用し、クリームを塗ります。​
ブラシ先に米粒3つ程度の量をつけて、靴の芯のある部分から円を描くように塗っていきます。

この時、塗りすぎると革に悪影響を及ぼしますので、量は少なめを心がけます。

クリームの色は革の色に合わせますが、複雑な色味の革には【無色】のクリームがおすすめです。
※擦れ等で色抜け部分がある場合は、全体にクリームを塗ってから補色クリームで補います。

ペネトレイトブラシ2

靴クリーム仕上げ見比べ1

元の状態と比べる為に左右並べてみました。
クリームを塗ると全体的に曇ったような状態になりましたね。
ここからブラッシングでツヤを出します。

④ブラッシングでクリームをなじませる

全体にクリームを塗りこんだらブラシで靴全体を磨いていきます。

ここで使用するブラシはコシのある毛の【化繊ブラシ】か【豚毛ブラシ】がおすすめです。

当店では【プロホワイトブラシ】を使用します。

豚毛、化繊ブラシ

コシのある毛はブラッシングによる摩擦熱で革にしっかりとクリームを浸透させます。

全体的にツヤが出たらOKです。

靴クリーム仕上げ見比べ2

元の状態と比べる為に左右並べてみました。
左がそのまま、右がクリームを塗ってブラッシングした方です。

この時点では最初の状態よりもナチュラルな光沢の仕上がりになっています。
ここからさらにツヤを出して仕上げていきましょう。

⑤からぶき仕上げ

ブラッシングして全体的にツヤが出たら、最後はツヤ出し用のクロスで余分なクリームをふき取り、仕上げます。
ツヤ出し用のクロスはストッキングと同じで、余分なクリームを取り除き、また拭き取りの摩擦熱でクリームを浸透させてくれます。

​当店では【グローブクロス】を使用し、特にツヤの欲しいつま先をしっかりと磨きます。

グローブクロスでからぶき

>>鏡面磨きをする場合【つま先の鏡面磨き(ハイシャイン)】

以上で完成です。お疲れ様でした。

お出かけ前には【防水スプレー】をかけてあげてくださいね。

防水スプレーで防水

くつ磨き、最初は大変そう…と思われますが、手順を覚えると段々と楽しくなってきます!

自分の靴がピカピカになっていく素敵な時間…ついつい時間を忘れて磨いてしまいます。

ぜひ大切な靴のお手入れにチャレンジしてみてくださいね。

★今回使用したケア用品たち★

M.モゥブレィ プロホースブラシ
M.モゥブレィ ステインリムーバー
M.モゥブレィ リムーバークロス
M.モゥブレィ デリケートクリーム
M.モゥブレィ ペネトレイトブラシ
M.モゥブレィ シュークリームジャー
M.モゥブレィ プロホワイトブラシ
M.モゥブレィ グローブクロス
M.モゥブレィ プロテクターアルファ